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2010/08/07
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Blue作「"みどり"の日々」
marhollo作「恋の行方」
りきお作「女王猫の密かな恋のうた」
Rodmate作「VIEW」

みどり"の日々

作:Blue(青いかれーぱん)   絵:紋瀬夏海(恋歌月姫)

「起きてよ、理樹君。起きないと噛むよ」
「んっ?」
 朝、僕は誰かに呼ばれて目を覚ました。
 それは確かに女の子の声で、どこか懐かしい響きだった。
 でも、良く考えるとおかしい。
 この部屋には僕以外に真人しかいないはずなんだから。
「夢だったのかな……」
 そう結論を出して、僕は起き上がろうとする。
「……あれ?」
 なぜか右手が動かなかった。
 そして、妙に下半身がスースーする。
 なんと言っていいか……凄く気持ちがいい。
「なにこれこわい」
 そんな言葉が自然と出てしまうほど状況が飲み込めなかった。
 下を見ればすべては解決する。
 そうだ、何を恐れる必要がある直枝理樹。
「カレーパン!」
 意味不明な言葉を発しつつ、下を確認する。
「理樹君おはよう!」
「美鳥!」
 そう、そこにいたのは美鳥だった。
 あの日、西園さんが帰って来てから一度も現れなかった美鳥。
 彼女が今、僕の目の前にいる。
「こんなに嬉しい事はない……」
「現実逃避は駄目だよ、理樹君」
「逃避させてるのは美鳥でしょ! なんでこんな事になってるの!」
 い、今起こっている事をそのまま話そう。
 僕の右手が美鳥になっていた。
 何を言ってるのかわからないと思うけど言ってる僕もよく分からない。
 それだけならまだいい。
 いや、本当は良くないけど……
 問題は美鳥が全身で抱えてる物、ぶっちゃけて言うと僕のタワー。
 細かい描写は出来ません、それが大人のルール。
「えーと、状況を説明した方がいい?」
「是非お願い、あとそれ離して」
 朝起きたばかりの形態でこれは本当にまずいから。
 本当に性的な意味で。
「え〜」
「お願いだから離して、と言うかこれ以上は容量が……」
「そんな発言は駄目だよ理樹君、それが大人のルール」
 もうつっこむのも疲れたよ……
 お願いだから誰かこの状況をなんとかして。
「さて……理樹君をからかうのはこれぐらいにして、この状況の理由だよね」
「うん、お願い」
 やっと話してくれるらしい。
 まだ離してもらえてないけど。
「それはね……」
「ゴク……」
「文字通り理樹君の右手の恋人って事で」
「うまくないから! あと女の子が普通にそういう事言っちゃいけません!」
 確かにこの状況を説明するのは難しいかもしれないけど。
「実はね、あの後ずっと美魚の中にいて……気付いたら」
「気付いたら?」
「小っちゃくなっちゃった!」
「いや確かに見た目的にはちっさくなってるけど! それ以前の問題だから!」
 右手にくっついてる時点で大問題だし……
 もう……ゴールしてもいいよね……

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